2016年以降に注目したい税制改革

2016年以降に注目したい税制改革


過去数年家計への課税が強化されてきました。家計の負担は徐々に大きくなっています。

 

代表的なのが14年の消費税8%、15年の相続税の増税です。

 

厚生年金保険料も毎年段階的に引き上げられており、現在は17.828%ですが18.3%まで上がります。

 

さらに高給サラリーマンにとっては2016年1月から隠れ増税が始まっています。

 

年収1200万円を超える会社員は給与所得控除が引き下げられ、15万円も控除額が減りました。

 

17年には年収1000万円を超えるサラリーマンも給与所得控除が減ります。

 

ここでは2016年以降の税制改革によって家計への影響を表にしてみました。

 

家計の負担になるものとならないものまとめ表

負担増減項目 2014 2015 2016 2017
消費税増税

8%に増税 4月に10%
子育て世帯臨時給付金

こども1あたり

 

1万円支給

4月 3000円に減額 4月廃止
簡素な給付措置

(低所得者向け)

低所得者世帯に1人当たり

 

1万円または1万5000円支給

10月 

年間6000円に減額

4月廃止予定?
低所得高齢者への給付

4月 低所得の高齢者に

3万円を支給

年間6万円支給
厚生年金保険料

17.12%

→17.474%

17.474%から10月から17.828% 10月から18.182%
相続税

基礎控除縮小、最高税率引き上げ
贈与税

最高税率55%に引き上げ
給与所得控除の縮小

1月 年収1200万以上の会社員の控除額を230万円に縮小 年収1000万以上の会社員の控除額を220万円に縮小
所得税率UP

課税所得金額4000万円超なら、税率40%→50%に
住宅ローン控除の延長

適用機関が13年末→17年末へ延長→19年6月まで延長
住宅ローン控除の拡充

控除対象となる住宅ローン残高の上限が4000万円に→19年6月まで延長
自動車取得税

普通車で5%→3%
軽自動車税

年間7200円

(乗用・自家用)

新車を1万800円に引き上げ

(乗用・自家用)

NISA

1月から10年間最大500万円まで非課税

 

(~23年12月)

500万円から600万円に引き上げ
ジュニアNISA

NISAno子供版(19歳まで)
マイナンバー制

ナンバーの通知、厳選歩調集票などで利用 4月 

ネットワーク相互利用

*参考文献 週刊東洋経済

2016年以降注目すべき税制改革

税制改革は毎年注目されています。

 

2013年には相続税の増税、2015年にはアベノミクスの成果ともいえる法人税率の引き下げが話題になりました。

 

今後は消費税10%、軽減税率が注目されています。

 

これらの減税規模はなんと1兆円。

 

近年ではかなり大きい規模だといえます。

 

ここでは2016年の税制改革にはどのようなものがあるのか見ていきましょう

2016年以降に注目したい税制改革

消費課税
・外国人旅行者向けの消費税免税の拡充(2016度)
免税品の購入額の下限を1日店舗当たり、
1万円超から5000円以上に引き下げられます。

 

この引き下げのおかげでさらに「爆買い」する外国人旅行客が増えると予想されています。実は外国人観光客のなかでひそかに人気なのが、民芸品や伝統工芸品です。

 

5000円まで引き下げられることにより、地方の経済も活性化するという期待が持てるので私たち日本人にとってはプラスになることが多いでしょう。

 

・消費税率は10%食品は軽減税率(17年4月〜)
2017年4月に消費税が10%に引き上げられます。ただ、酒類・外食を除く食料品や新聞は8%のまま据え置きされます。

 

ややこしいのがコンビニやファーストフード店での税率。お持ち帰りは8%(食料品とみなされる)で店内で食べる場合は10%になります。

 

ちなみに持ち帰り用の買った食料品を店内のイートインコーナーで食べる場合は8%になります。

 

・車体課税の見直し(17年4月〜)
消費税率10%のときに自動車税を廃止して、グリーン課税を導入します。

 

グリーン課税とは環境にやさしい車は軽減され、ディーゼル車やガソリン車など環境に負担になる車は税率を重くするという制度です。

 

法人課税
・法人税率の引き下げ
国や地方の法人実効税率32.11%を16・17年度は29.97%に、18年度には29.74%に下げるというものです。

 

日本は諸外国に比べて法人の実効税率が高く、企業が設備投資する妨げになるということで安倍総理が積極的に取り組んでいる税制改革です。

 

・租税特別措置の見直し
一部の租税特別措置について縮減・廃止して、課税ベースを拡大するものです。

 

稼ぐ力がある企業の税負担は軽減する一方で、稼ぐ力が弱い企業は「課税ベースの拡大」され、一部増税になるような項目があります。

 

・地方創生応援税制の創設
企業版のぶるさと納税として、地方公共団体が行う一定の事業への寄付に税額控除があるというものです。

 

寄付金として支出した全額が損金算入され、かつ、税額控除もされます。

 

個人所得課税
・三世代同居に対応した住宅リフォームに税額控除(16年度〜)
三世代同居のためにキッチンやトイレ・浴室の改修や増築するリフォームをした場合、
所得税率を最大で25万円控除するというものです。

 

・スイッチOTCを医療費控除(16年度〜)
スイッチOTCとはもともとは処方箋が必要だった薬が、薬局などで処方箋なしでも買えるようになった医薬品のことです。

 

代表的なモノに、アレグラやロキソニンがあります。

 

1年間でスイッチOTC薬の購入額が家族全員で12000円を超える場合に、最大88000円まで控除できるという制度です。

 

・相続した空き家を、更地・売却した場合に特別控除(16年度〜)
相続して空き家となっている家を、解体・更地にして売却した場合か、
そのまま売却した場合(耐震性がない家は耐震リフォームが条件)、相続された者が住んでいなくても譲渡益に3000万円の特別控除があるというものです。

 

空き家が周辺の環境に悪影響を及ぼすということで、「空き家対策特別措置法」に続き施行された制度です。

 

平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間の期間限定の制度です。

 

課税逃れ防止の「マイナンバー制度」
マイナンバー制度が話題になっていますが、あれは完全に所得隠しを防止するものです。

 

はじめは源泉徴収や雇用保険など限られた分野での使用でしたが、対象がいつのまにか拡大し、2021年以降は銀行口座とのひもづけも検討されています。

 

富裕層向けへの課税逃れも強化され、国外財産調書、出国税、財産債務調書といった制度も導入されました。

 

国外財産調書(14年に導入)
5000万円を超える国外財産をもっている日本国内の居住者は、その明細を提出しなければなりません。

 

出国税(15年7月に導入)
正式名は国外転出時課税制度。時価1億円以上の有価証券を保有して海外に移住する場合、その含み益に所得税がかかります。外国にいる親族に贈与・相続しても課税されます。

 

財産債務調書(16年1月〜)
「年間所得が2000万円を超えており資産が3億以上ある」か「年間所得が2000万円を超えており保有している有価証券が1億円以上」の場合、財産の明細を提出しなければなりません。

 

資産隠しの監視は年々厳しくなり、財産隠しはもはや無理といわれています。

 

いまのうちからできる範囲で節約・節税をこころがけておきましょう。